くるくるワイド実験ノート~レート変動での損益シミュレーションの作成

最近読んだ「くるくるワイド投資術」という投資法を実験的にやってみています。経験が重要そうなので、ノートに記録&作戦を考えながら進めます。

くるくるワイドは、こちらのブログ「美味しいスワップの受け取り方」の魚屋さんという方の著書&投資法です。

試算してみてわかったのは、下落時の対策(ヘッジトレードを積極的にと、複利固定ポジションでの下落ヘッジ)が重要ということです。このことは書籍にも書かれていますが、再確認できました。

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くるくるワイドでの損益シミュレーションの必要性

現状の損益は、確定損益と評価損益を確認したり口座の有効証拠金額を見ることで把握できます。また、くるくるワイドでは、ゴール時にはプラスになるようにトレード設定を確認してから建てるため、ゴール時には最低でも0以上ということはわかっています。

ただ、大きく下落した際にどの程度まで凹むのか、それを知った上でヘッジトレードや複利固定ポジションをどの程度入れていくべきなのか。

上昇時に、どの価格までは利益が増加してその後下落に転じるのか、現状だとゴール時にどの程度の利益が見込めるのか。それを知った上での先消し計画などに役立てる。

ということで、シミュレーションはほしいと考えていたのですが、実際にやってみようと思うと、各建玉にストップやTP(利確オーダー)を入れていたり、まだオーダー済だが未約定のトラップがあったりと思ったより面倒そうで試算していませんでした。

シミュレーションと結果を見て

損益シミュレーション@20200122

上の図は、損益シミュレーション結果です。表頭に価格があり、左端に現在価格がありますが、各価格で全決済した場合の損益を試算するようにしました。

試算対象は、現在実践中のAUDJPYです。初期設定は以下の通り&直近の取引状況は、こちら|くるくるワイド実験ノート(7週目)を参照してください。

  • 通貨ペア:豪ドル円(AUDJPY)
  • 方向:  ロング
  • 本体通貨量:60,000
  • 本体建値: 74.0
  • ゴール:  80.0
  • レンジ幅: 6.0
  • トラップ
    • 通貨量:  1,000
    • トラップ幅:0.1
    • 利確幅:  0.5

損益シミュレーション@20200122

上表は再掲ですが、ゴールに向かう際には建値とゴールの中間点を超えると徐々に利益が減ってきます。ですので、ゴールが近づいた際には、価格のうねりを再度とれるようなら維持して積極的に仕掛けていく。一方で、うねりが期待できないと判断する場合には、先消しにより利益を確定させていく方が良いようです。

下落時には、思ったより一気に損失が拡大します。理由は、本体6万通貨の半分の3万通貨のヘッジトレードを入れているのですが、74円前半で利確オーダーを入れていて、それ以下ではポジションが大きく買いに偏るためです。

損益シミュレーション(ヘッジトレードの利確幅変更版)@20200122

試しに、利確オーダーの価格を70円に変更して試算すると、73円まではプラスになり。72円時の損失も、▲9.5万円⇒▲3.0万円に改善しています。下落時は、とにかく積極的にヘッジトレードを行うのですが、うまくうねりを取れればそれが良いのですが、重要なのはヘッジ側のポジションの途切れを少なくすることと思いました。

シートを変更しながらですが、トレード計画のシミュレーションもできそうです。

ポジション管理シートでシミュレーションのポイント

恐らく、くるくるワイドをやっている皆さんはそれぞれポジション管理表みたいなものをお持ちではないかと思います。
シミュレーション用のシートですが、ポジション管理シートがあれば、それほど大変でなく作れましたのでポイントを紹介します。

はるきちが使っているポジション管理表は下図のもので、未決済も決済済も履歴として全部残るようにしています。こちらは、マネパの取引履歴をダウンロードしてそれを参照することで手間をかけずに生成できるようにしています。

ポイント1 各ポジションの評価損益、ストップ、利確益を算出

・未決済建玉については、評価損益+決済損益(ストップ損、利確益)の3つを算出
・決済済建玉については、決済損益(確定済)

を試算します。上記シートでは、ストップ損は引当コストという欄にありました。利確益がなかったので、ヘッジトレードとピンポンは利確価格を入れて、利確益を追加しました。

ポイント2 想定レートでの損益を算出

下図が、想定レートでの試算シートです。表頭に試算レートがあります。

表の中央に、横に同じ数字が並んでいるのは決済済建玉。数字が変化しているのが未決済建玉です。評価損益は、未決済建玉の約定価格、想定レート、通貨量、売買を利用して計算できますね。

ストップと利確が入っている建玉については、最大損失はストップ損益、最大利益が利確益となるように式を組めばOKです。エクセルの数式風に書くと

MIN(MAX(ストップ損,評価損益),利確益)

という感じです。

ポイント3 未約定オーダーは価格上昇時のトラップを考慮

未約定分のオーダーは、トラップで価格順行時の約定分のみ考慮しています。

トラップは現在未約定でもオーダー済なので、そこは計算して補完したいです。今回は、豪ドル買のくるくるワイドですが、トラップ試算で補完しているのは価格順行側(上昇)のみです。

理由は、価格逆行側は、面倒そうだったのと、逆行側は直ぐに決済される&利確益はそれほど大きくないからです。一方で、価格順行側は、評価損となりゴールまで決済されてない&評価損の額が大きいです。

大きな損失は試算に含めて、利益側&額が小さい逆行側の未約定トラップは無視することにしました。

図の一番下に未約定トラップ分として入れています。

未決済トラップ建玉の最大約定価格と想定レートを使って損益を算出しています。ゴール時の損失が▲8.2万円となっているように、これを入れておかないとゴール時損益が大きくずれてきます。